原点に戻ろう!
2005年6月に未来義塾は産声をあげた。
当時、進学塾の岡崎・蒲郡地区のブロック長として働いていた私は、40歳で退職し、生まれ育った故郷で塾を立ち上げた。
あれから17年。
もう一度、原点に立ち返ろうと思う。
昨年、心身症の一種であるメニエール病という病気にかかった。
強烈なめまいに襲われる病気だ。
それまでの私は、体力に自信あり、病気知らずだった。
毎日欠かさずウォーキングをしたり、筋トレで体を鍛えていた。
私の代わりがいない小さな個人塾。
1人で仕事しているので、最も気にかけていたことが健康だった。
絶対に授業に穴をあけない。
そう決意してこの17年間教壇に立ち続けてきた。
だから、規則正しい生活を心がけ不摂生をせず、仕事に支障をきたす恐れのあることは、全て排除した。
好きなバイクも危険だということで、ハーレーに乗るのも辞めた。
まさに、モーレツ塾長を地でいっていた私にとって、寝耳に水の出来事だった。
めまい、耳鳴り、難聴の症状が繰り返され、
16年間で初めて、教壇に立つことが出来ない日を迎えた。
あの日のことは、忘れない。
屈辱と焦りと不安が、心を駆け巡り、泣けて泣けて、あんなに泣いた日はここ最近記憶に無い。
気持ちの部分では、まだまだやれる!
そう思う自分とは裏腹に・・・
それは身体からの無言の警告だった。
そこから、自分の心と体を取り戻すために、自分の働き方を見直すことにした。
休みは、出来る限り休みを週休二日にし、あと余計な関係は整理することにした。
無駄なことを徹底的に「減らす、やめる、断る」ことで、
この半年間じっくり考える時間を作ることができた。
「なぜ、私は塾の先生になったのか?」
「なぜ、40歳の時、進学塾を退職し、この塾を立ち上げたのか?」
「今、この塾は、地域に貢献できているか?」
「子供達は、笑顔で通塾できているか?」
「生徒達の未来を、夢を叶えることができる場となっているのか?」
「ここがよい教育の場となるように、更に努力しているか?」
「目の前の生徒1人1人とちゃんと向き合っているのか?」
一心不乱に突き進んでいると、本来の目的からずれてしまったり、軸がぶれたりするものだ。
見落としてしまった何かをこの半年間じっくり見つめ直すことができたと思う。
今は、メニエール病にかかってよかったと思う。
この病気のおかげで、過去を振り返り、今に活かすきっかけを得た気がする。
塾人として、高いモチベーションを保つためには、
もどるべき原点が必要なんだと思う。
苦しくて、迷った時に・・・
どこにもどったらいいかわかった。
だから、もう一度、原点に立ち返ろうと思う。
変えてはいけないところは変えず、
変わらなければならないところを変え、
軸をぶらすことなく、
よい教育の場を育てていきたい。
塾を立ち上げた時に、もっとも勇気を与えてくれた奈良県の塾の先生の言葉。
守田 智司
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