高校入試倍率と大学入試倍率の違いに改めて思うこと
最近、このブログで愛知県公立高校と国公立大学の倍率を調べる機会が増え、高校入試と大学入試の違いを改めて実感しています。
特に、大学入試の厳しさには驚かされるばかりです。
愛知県公立高校のトップ校の倍率を見てみると、例えば以下のようになっています。
- 時習館高校:1.43倍
- 岡崎高校:1.50倍
- 旭丘高校:1.66倍
- 一宮高校:1.66倍
- 明和高校:1.75倍
- 菊里高校:1.99倍
- 刈谷高校:2.00倍
これらのTOP校の倍率は1.0~2.0程度で収まっています。
イラストで公立高校トップ校の倍率を1.5倍でイメージすると・・・
高校入試の倍率
100人の中学生がいます。そのうち、15人がトップ校を志望しています。しかし、トップ校の定員は10人です。
したがって、トップ校に合格する生徒は15人のうち、10人が合格し、5人が不合格となります。
つまり、定員10人に対して15人が志望しているため、1.5人に1人しか合格できないことを意味します。
しかし、これが国公立大学の人気学部になると、話は全く違ってきます。
倍率はおおよそ5倍前後で、超人気大学では10倍以上、医学部では20倍を超えることもあります。
例えば、うちの塾の卒業生が合格した大学の倍率を見てみると、以下の通りです。
- 愛知県立大学看護学部:4.6倍
- 大阪公立大学システム科学部:4.1倍
- 名古屋市立大学人文社会学部:3.9倍
このように、大学入試の競争は高校入試よりもはるかに厳しいものとなっています。
イラストで国公立大学の人気学部の倍率4.6倍をイメージすると・・・
大学入試の倍率
上記の高校入試でトップ校に合格した10人が集まった集団が、全体で1000人になりました。ここで、人気大学の特定学部の定員は100人です。
この1000人のうち、460人が特定の人気大学の特定学部を志望しています。
つまり、定員100人に対して460人が志望しているため、約4.6人に1人しか合格できないことを意味します。
この例から分かるように、大学入試の倍率は高校入試の倍率よりもはるかに高いことが多いです。高校入試では1.5倍であったのに対し、大学入試では4.6倍となっています。この違いは、大学入試ではより多くの優秀な生徒が特定の学部に集中して志望することが多いためです。
では、この倍率の違いの理由として考えられるのは・・・・
高校進学率と大学進学率の違いです。
高校進学率は97%を超え、ほとんどの中学生が高校に進学します。
一方、四年制大学の進学率は約56.6%にとどまります。
この差が高校入試と大学入試の倍率の差に直接影響しています。
高校進学はほぼ全員に開かれているのに対し、大学進学は希望者のうち約6割に限られ、そのため志願者数の割合が大きく異なるのです。
さらに、大学入試には以下のような要因も関与しています。
全国からの志願者
高校入試は地域限定ですが、大学入試は全国から志願者が集まります。これにより、競争が激化します。
浪人生の存在
大学入試には浪人生も加わり、現役高校生だけでなく過去の受験生とも競わなければならないため、倍率がさらに上がります。
大学受験を希望するのは18歳人口のうち約6割。
その中で、全力で勉強する生徒たちが激しい競争を繰り広げています。
高校受験を突破した経験から、大学受験も同様に簡単に志望校に合格できると誤解することがよくありますが、これは大きな間違いです。
自分の能力を過大評価したり、受験競争の厳しさを十分に理解していないことが、後悔する受験生を生む一因となっています。
結論として、大学入試は高校入試に比べて、進学率の違いや競争倍率の高さ、ライバルの範囲の広さから、はるかに難しいものです。
特に倍率の違いが顕著であり、大学入試では全国規模での競争と浪人生の存在が大きく影響しています。
受験生はこの違いをしっかりと認識し、十分な準備をすることが重要です。
これからも、生徒たちにはこの現実を伝え、一緒にしっかりと対策を進めていきたいと思います。
以上、塾長の今日のつぶやきでした。
守田 智司
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