国際バカロレアとは? 中高一貫「国際バカロレア」も授業に取り入れる時習館高校、西尾高校に期待!

 

昨日、県と県教育委員会が発表した中高一貫教育の第二次導入校6校。

 

 

その中で「探求学習重視型」として三河学区の進学校も追加されました。

 

豊田西高校、時習館高校、西尾高校の三校。

 

この三校とも県指定の英語教育拠点校として国際交流と地元学習に力を入れている高校だ。

 

そして、個人的に期待しているのが、時習館高校と西尾高校。

 

なぜかというと、この二校とも国際的な大学入学資格が取得可能なプログラム「国際バカロレア」を授業に取り入れていくからです。

 

 

 

国際バカロレアとは?

文部科学省IB教育推進コンソーシアムのHPにはこのように書かれています。

国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラム。
国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)は、1968年、チャレンジに満ちた総合的な教育プログラムとして、世界の複雑さを理解して、そのことに対処できる生徒を育成し、生徒に対し、未来へ責任ある行動をとるための態度とスキルを身に付けさせるとともに、国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格)を与え、大学進学へのルートを確保することを目的として設置されました。現在、認定校に対する共通カリキュラムの作成や、世界共通の国際バカロレア試験、国際バカロレア資格の授与等を実施しています。

 

 

簡単にいうと・・・

一つの国の制度や内容に偏らない世界共通の大学入学資格および成績証明書を与えるスイス発祥のプログラム。通称「IB(International Baccalaureate)」と呼ばれる教育カリキュラム
International:国際的 Baccalaureate:学士の称号
世界中を転勤する家庭の子供達が、大学に進学できるように世界共通の大学入学資格を作ろう!という動きから生まれたプログラム!といえばわかりやすいですね。

 

 

4段階のIBプログラム

 

グローバル化に対応できるスキルを身に付けた人材を育成するため、生徒の年齢に応じて、

 

国際バカロレアのプログラム内容は、4段階です。

PYP(Primary Years Programme)3~12歳精神と身体の両方を発達させることを重視したプログラム。どのような言語でも提供可能。
MYP(Middle Years Programme)11~16歳青少年に、これまでの学習と社会のつながりを学ばせるプログラム。どのような言語でも提供可能。
DP(Diploma Programme)16~19歳所定のカリキュラムを2年間履修し、最終試験を経て所定の成績を収めると、国際的に認められる大学入学資格(国際バカロレア資格)が取得可能。原則として、英語、フランス語又はスペイン語で実施。
IBCP(Career-related Programme)16~19歳生涯のキャリア形成に役立つスキルの習得を重視したキャリア教育・職業教育に関連したプログラム。一部科目は、英語、フランス語又はスペイン語で実施。

 

 

この4段階の中で、高校2年生から学ぶディプロマ資格プログラムが、「世界共通のパスポート」と呼ばれ、大学入学資格として認められている国際バカロレア資格を取得できることが特徴です。

 

 

日本におけるIB教育

 

日本では、「成長戦略2021」(令和3年6月閣議決定)において、国内における国際バカロレア認定校等を2022年度までに200校以上にすることを目標としています。

 

令和4年9月時点で184校。

 

そのうち国際的な大学入学資格を得られるDPの認定校は65校。

 

現在、国際バカロレアは、英語、フランス語、スペイン語で実施されています。

 

ということは・・・

 

それだけの語学力を持つ教員がなかなかいないということが課題。

 

しかし、日本では、ディプロマ課程の一部科目の授業と試験・評価を日本語で実施する「デュアルランゲージ・ディプロマ」が導入され、

 

認定校設置のハードルはやや下がっています。

 

 

 

では、愛知県は?

令和4年9月時点で以下の4校。

 

そのうち国際的な大学入学資格を得られるDPの認定校は3校。

 

認定校は、インターナショナルスクールや私学のみとなります。

 

 

PYPMYPDP
幼稚園から小学生中学生向けの教育プログラム大学進学を目指す高校生向けの教育プログラム
江西インターナショナルスクール
名古屋インターナショナルスクール
名古屋国際中学校・高等学校
アップビート・インターナショナルスクール

 

そこで、今回の中高一貫校の発表からも分かるように

 

愛知県も政府の「成長戦略2021」に基づいて、県内に公立の中高一貫教育制度導入のタイミングで県内の国際バカロレア認定校等を増やしていく計画なのでしょう。

 

もう他府県では、公立の国際バカロレア認定校は続々と登場しています。

 

逆に愛知県はIBに関しては遅れているイメージがあります。

 

Society 5.0(ソサエテイ 5.0)に向かってどのように教育を変えていくべきか?

 

教育改革の真ん中におり、主体性を持った探究型学習の国際バカロレア教育は、ロールモデルのひとつなんです。

 

 

メリット、デメリット

メリット

IBDPの最終試験に合格することで、国際的に通用する大学入学資格が与えられます。欧米をはじめ全世界で約2000前後の大学が入学者選抜で考慮。

 

デメリット

かなり高い英語力は必要。

IBの試験では、ほぼ全ての科目を英語で受ける必要があります。英語で6科目を勉強するため、高い英語力がなければ課題や授業をこなすのは容易ではないと思います。都立国際の国際バカロレアコースは、入学するのに英検2級以上といわれ、入学後の試験がエッセイで実施される科目もあるので、試験までに必要となる英語力は英検1級程度と言われています。

 

 

バーゲン・ジャパン 世界に買われる“安い日本”

 

今年の7月にNHKのNHKスペシャルで二回にわたり放送された

 

バーゲン・ジャパン 世界に買われる“安い日本”という番組を見られただろうか?

 

私は、その番組を見終わった時、大きなショックを受けました。

 

賃金が上がらず、歴史的な円安も重なり“安い”と言われる国になった日本。その光と影を2夜に渡って見つめます。世界的に“お買い得”と見られる「不動産」に、いま外国人からの買い注文が殺到。購入の希望は中国だけでなく、東南アジア各国からも。象徴の一つが観光地。新型コロナの影響、国内需要の衰退に直面する事業者には、海外からの投資は救世主である一方、地元では“思わぬ事態”も…。世界から“買われる”先に何が?

 

新興国での賃金高騰と急速な円安を受け、中国など外資系企業が日本に製造拠点を作る動きが出始めています。まじめで質の高い労働力が”割安”で雇用できることが魅力だと言います。一方、かつて安い労働力を求め生産拠点を海外に移し続けてきた日本メーカーも国内回帰の動きを加速させるなど戦略を大きく見直しています。この30年間賃金がほとんど上がらず、今や世界でも“格安”となった日本の労働力を通して経済成長のヒントを考えました。

 

 

経済は過去30年間、ほとんど成長せず。

 

円安と物価高が止まらない。

 

円安は32年ぶりに1ドル=150円台となり、物価は31年ぶりに3パーセント台に乗った。

 

また、日本は世界で最も公的債務残高の多い国。

 

さらに、出生率が低く、世界で最も高齢者の割合が多いため、人口の時限爆弾を抱えているなんて言われている。

 

今の日本と国際関係は、以前のものとは大きく変わろうとしている。

 

この放送を見終わった後、正直、日本はこのままでいいのか?

 

日本の未来を担う子供達の教育が世界の変化にアジャストする教育に変えていかなくていいのか?

 

と不安を抱きました。

 

 

 

社会が大きく変わろうとしている時に、教育も・・・

 

少なくとも、英語は読む書くも大切だが、

 

外国観光者に「写真を撮って貰えませんか?」と英語で聞かれたら、

 

快く英語で対応ができるぐらいの英語力は身に付けさせておくべきだ。

 

海外で使える道具としての英語を教えないといけない。

 

いまだに知識や情報を詰め込むことに重点を置いている学校が多いのです。

 

昔はそれで良かったと思います。

 

なぜならインターネットも無い時代は、情報は乏しかったし、

 

膨大な知識を身に付くことが社会に貢献できた時代だったからです。

 

でも、今はすでに、とんでもないほどの情報をスマホやPCで簡単に、

 

いつでもどこでも手にすることが出来る時代に突入しました。

 

これからの子供達は、情報ではなく、情報の意味を理解したり、

 

重要なものとそうでないものを見分けたりする能力が必要になってくると思います。

 

そして大量の情報の断片を結びつけて、問題を解決する力を養うことが必要です。

 

「情報の仕分け」「考える力」「情報発信者を疑う能力」と呼ばれる力です。

 

ですから、こういった能力を育んでいくためにも、

 

画一的な教育、同調同圧の教育環境だけではなく、

 

数多くの教育を自由に選択できる教育のインフラを整える愛知県の動きには、大いに賛同したと思いますし、

 

三河地区のTOP校と呼ばれている、

 

時習館高校や西尾高校は中高一貫校として、IBを導入する動きに期待をしています。

 

ダイバーシティとなっていくこれからの日本の社会、そして国際化社会。

 

それに合わせた日本の教育も多様化していくべきですね。

 

 

『NEVER STOP LEARNING』学ぶことをやめないで!

 

塾の先生として、教育者として35年間変わらず子供達に伝えてきた想いがあります。できるだけ多くの子供達に、この『NEVER STOP LEARNING』学ぶことをやめないで!というメッセージを届けたくて、今回映像クリエイターに撮影を依頼して、MV(メッセージビデオ)を作成しました。

 

お母さん、お父さん。保護者の皆さん!是非、お子さんと一緒にこのMVを見て頂ければと思います。そして、見て頂いた後に、お子さんと一緒に「なぜ、勉強するのか?」お子さんの未来を変える、可能性を拡げるための「学び」の本質について、話をする機会を持って頂ければと思います。

 

(PS)MV開始、30秒あたりから音声が小さくて聞き取りずらくなります。外での撮影で声が上手く録音できませんでした。聞き取りずらい場合は、少しボリュームを上げて視聴下さい。

 

 

 

『高校入試の分析と予想』わかりやすく、楽しく動画解説。

 

『受験生を持つママたち、そして、受験生諸君に愛知県公立高校入試について、できるだけわかりやすく、そして楽しく伝えたい!』そんな熱い想いを個性的な二人の塾長達が、タッグを組んで動画を作りました。受験について考える際に少しでも役立てば嬉しいです。

 

 

5科目合計平均点が過去最高の300点を越えた愛知県公立高校入試。 コロナの影響で、ここ数年中学校などにおいて臨時休業が実施されたことを踏まえ、基礎的・基本的な事項をより重視して出題するとされていた影響で平均点が上昇。 そして2023年は、初めて全面的にマークシート方式が採用され、記述解答が一切なくなった。 ある程度平均点は上がると考えていたが、予想を遥かに超えてここまで上がるとは。 県内で最も入試問題や情報に詳しい経験豊富な塾長二人がわかりやすく、そして楽しく動画解説しています。

 

 

 

2023年度愛知県公立高校入試の数学 マークシート方式が採用されたが、問題構成は昨年と同様。 大問3のみ数値をマークする形式で、2点問題はグラフの活用の1問。 しかし、その難易度は、大幅に易化した。 平均点は、22点満点中 15.2点 100点換算すると、69.1点。 この点は、過去に例のない高さになった。 前編で説明していない、各科目の難易度や来年度の予想を県内で最も入試問題や情報に詳しい経験豊富な塾長二人がわかりやすく、そして楽しく動画解説。

 

 

 

 

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守田 智司

愛知県蒲郡市にあるハイブリット学習塾/未来義塾の塾長。10代で愛知県から大阪、東京まで自転車で走破!大学中は、バックパック1つで、アメリカ1周。卒業後、アメリカ・アトランタにて「大工」を経験。帰国後15年間、大手進学塾の教室長・ブロック長として教壇に立ち、2005年独立。 大型自動二輪、小型船舶2級免許所得。釣り、ウォーキングが好き!作家は、重松清さん、音楽は、さだまさしさんが好き。「質より量より更新頻度」毎日ブログを更新しています。