小さな塾にはできないことがある。 大きな塾にしかできないことがある。また、逆もしかり・・・ 大きな塾にはできないことがある。 小さな塾しかできないことがある。➀
2005年、退職した17年前のあの日・・・
当時の私は、三河学区で全教室で30教室以上、生徒数も2000人を超える進学塾の
蒲郡・岡崎地区のブロック長、そして2つの教室の室長を兼任していました。
当時、会社の内部強化のために、とにかく会議と研修が多く、1日の業務の中で膨大な時間をさかれていました。
実際に午前中は、社長を交えた役職者だけの運営会議に出席し、
午後からは新入社員研修やエリアミィーティングなどの運営などを行っていました。
帰宅時間は、午前様が当たり前で、深夜1時、2時。
業務が増えると、会社で徹夜することも。
ですから、生徒指導のために教室に行くのは、夕方以降で、慌てて授業準備などをしていたのを思い出します。
私は、毎日入る教室が違いました。
月・木曜日は、岡崎市の教室、火・金曜日は、蒲郡の教室。
水・土曜日は、また岡崎市の違う教室といった具合で、毎日が違う生徒達で、目まぐるしく過ごしていました。
1つの教室に全学年で70名が在籍したとすると、3教室で210名!
多い時には、1クラス35名程度を一斉で教えることなどもしていましたから、当然1人1人の生徒を小まめに指導することは物理的に困難でした。
毎日、業務に追われる毎日。
しかし、そんな中1つの疑問が私の中で悶々とし始めたのです。
「これが、本当の理想の塾なのだろうか?」
会議や研修も会社のためには大切なことでしたが、それ以上に、もっと生徒のためになることがあるんじゃないだろうか?
毎日違う生徒達を指導するのではなく、地域に密着し、1人、1人を丁寧に指導することができたら?
現場に心血を注ぐことが本当の意味で生徒達の学力向上になるはずだと考えるようになったのです。
実際に生徒人数が多いと1人1人の反応が見えにくくなり、
個々の習熟度やコンディションにあわせた、フレキシブルな対応が困難となります。
そんな想いを1年間ずっと抱きながら、自分の塾を立ち上げたいという想いがいつの日か強くなっていきました。
小さな塾にはできないことがある。
大きな塾にしかできないことがある。
また、逆もしかり・・・
大きな塾にはできないことがある。
小さな塾しかできないことがある。
私は、小さな塾にしかできないことに心血を注ぎたいと思って
17年前あの日、進学塾を退職することにしました。
つづく・・・
守田 智司
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