最新の大学入試の仕組み!「総合型選抜・学校推薦型選抜」わかりやすく、詳しく解説
学校推薦型選抜
学校推薦型選抜は、高校の校長先生の推薦を受けて大学に出願する方法です。
この選抜方式には「指定校制」と「公募制」の2つのタイプがあります。
『指定校制』
- 大学が特定の高校を指定して募集する方式。
- 指定された高校の生徒だけが出願できる。
- 主に私立大学が採用しており、国公立大学ではほとんど行われていない。
『公募制』
- 高校の指定がなく、どの高校の生徒でも出願可能。
- 大学の出願条件をクリアし、出身高等学校長の推薦があれば受験できる。
- 公立大学や一部の私立大学で採用されている。
国立大学では主に公募制のみ実施されていますが、公立大学でも指定校推薦を行う大学があります。
私立大学では公募制と指定校制の両方を導入しています。
「学校推薦型選抜」「総合型選抜」の合格増加
最近のトピックとして、大学入学者全体の中で、「学校推薦型選抜」や「総合型選抜」によって合格する受験生の割合が増加しています。
つまり、学校推薦型選抜は、誰でも出願できるわけではないということです。
公募制と指定校制にはそれぞれ特徴があり、公募制では他大学との併願が可能な併願制も増えています。
一方で指定校制では、合格すれば必ず入学する専願制の入試が一般的です。
一般選抜と大学推薦型選抜の違い?
一般選抜との違い
➀一般選抜では主に学力検査で合否が決まるが、推薦型選抜は書類審査、学科試験、面接などで多面的に評価される。
➁出願条件が異なり、一般選抜は高校卒業者や同等の学力を持つ者が応募できるが、推薦型選抜は学業成績に基づく評定平均が基準を上回らないと出願できない。
試験の時期
➀一般選抜は主に1月~3月に実施
➁推薦型選抜は11月~12月に実施
難易度
➀公募制の場合、国公立大学や難関私立大学は倍率が高い傾向。
➁難易度は高い。
➂指定校制では校内選考が厳しい場合もあり、合格する可能性が高まるが100%ではない。
➃保護者や受験生は、推薦型選抜が学校長の推薦を必要とし、学業成績が非常に重要な要素であることを理解し、出願条件や試験の時期に注意を払うこと。
総合型選抜
総合型選抜とは?
総合型選抜は、大学がアドミッションポリシーに基づき、受験生の学習意欲や将来の目標を重視して、提出書類、面接、論文、プレゼンテーションなど複数の試験で受験生を総合的に評価する入試方式です。したがって・・・
- 大学が求める学生を選抜することが重要。
- 学校長の推薦は基本的に不要。
- 入学後の目標や学びたいことが評価される。
- 2021年度入試より、AO入試は「総合型選抜」という名称に変わった。
選抜方法
- 提出書類、面接、論文、プレゼンテーションなど多面的な評価。
➀書類審査+面接 |
➁書類審査+面接(プレゼンテーションも含む)+小論文 |
➂書類審査+面接+小論文+学力検査 |
➃書類審査+面接+学力検査 |
⑤書類審査+面接+セミナー・スクーリング出席(レポート提出) |
→エントリーシートの提出書類のほか、面接や論文、プレゼンテーションなどを課し、受験生の能力・適性や学習に対する意欲などを時間をかけて総合的に評価する
評価内容
- 学習意欲や目的意識が高いことが強調される。→「この大学でこんなことを学びたい」という意欲や入学後の目標が重視される。
- アドミッションポリシーを理解し、具体的な志望動機や研究内容の表現が求められる。
出願時の書類
- エントリーシートなど受験生が作成して提出する書類が多い。
学力確認
- 共通テストや科目別のテスト、小論文、プレゼンテーションなどを活用して学力を確認。
総合型選抜のスケジュール
総合型選抜は、文部科学省が9月1日以降の開始と11月1日以降の合格発表日を定めています。
つまり、夏休み明けに試験が始まり、早ければ年内に大学合格が決まります。
したがって一般選抜や学校推薦型選抜よりも早い時期に試験が行われるため、受験生は夏休み明けから準備と対策を進める必要があります。
一般選抜は、1月の中旬に共通テストが行われ、2月1日から私立の試験が始まります。
比較するとかなり早く合格通知を貰える入試であるということがわかります。
総合型選抜入試日程 | |
9月 | 出願 |
10月 | 出願+選考 国公立大学の総合型選抜では、出願9~10月 |
11月 | 選考+発表 |
12月 | 発表 合格発表11~12月上旬 |
学校推薦型・総合型選抜の倍率
国公立大では、学校推薦型・総合型選抜の倍率は2.5倍
私立大では、1.9倍から1.8倍
詳細は、こちらのサイトを参考に!
大学入試の種類とスケジュール
総合型は9月、学校推薦は11月に出願、年内に合否が決まるので、俗に「年内入試」と呼ばれています。
【2024年入試のスケジュール】
総合型・学校推薦型
総合型選抜 | 学校推薦型選抜 | |
出願受付・選考 | 2024年9月1日以降 | 2024年11月1日以降 |
合格発表 | 2024年11月1日以降 | 2024年12月1日以降 |
大学入学共通テスト
受験案内送付 | 2024年9月上旬〜 |
出願期間 | 2024年9月末頃〜10月上旬頃 |
本試験 | 2024年1月13日・14日 |
追試験 | 2024年1月20日・21日 |
一般選抜(国公立大学)
出願期間 | 2024年1月22日〜31日 |
前期日程試験 | 2024年2月25日〜 |
中期日程試験 | 2024年3月8日〜 |
後期日程試験 | 2024年3月12日〜 |
一般選抜(私立大学)
出願期間 | 2024年1月上旬〜 |
試験 | 2024年1月下旬〜 |
2024年度の大学受験の日程は、
共通テストが2024年1月13日・14日、
国公立大学の前期日程試験が2月25日~、
中期日程試験が3月8日~、
後期日程試験が3月12日~
私立大学では1月下旬~3月下旬と大学によって実施日が異なります。
2人に1人が「学校推薦型」「総合型」で大学に入学!
以前の大学入試は、1月に行われる大学入試センター試験。
当時(2000年)の入学者選抜実施状況の内訳は、一般入試が65.8%、推薦入試が31.7%と約7割の生徒が一般入試で大学に入学していました。
しかし、2022年度の入試では、一般入試が49.0%で、学校推薦型選抜(以前の推薦入試)が31.0%、総合型選抜(以前のAO入試)が19.3%と合わせて49.7%になり、これが一般選抜を上回りました。
総合型選抜による入学者は、以前AO入試と呼ばれ、2000年時では1.4%でしたが、2022年では13.5%と10倍に! 1.4%→13.5%(10倍) 学校推薦型選抜も5%増加し、学校推薦型選抜+総合型選抜=49.7% 31.0%+19.3%=49.7% |
総合型選抜や学校推薦型選抜は9月から12月にかけて行われることから、最近ではこれらの入試を総じて「年内入試」と呼んでいます。
今では、2人に1人が年内入試で大学に合格している状況です。
こういった流れの理由として・・・
私立大学であれば、少ない子供の数が影響して、できるだけ早い段階で多くの学生を確保しようとしていることが考えられます。
同時に、大学入試の仕組みが変わり、総合的な評価が重視され、その結果として、総合型選抜や学校推薦型選抜の入学者が増えました。
「大学に進学するためには、基本的な学力を備えることが前提」という考え方から脱却し、評価方法を1点刻みから多様化させる必要性が広がっています。
国立大学も、2021年度までに、一般選抜以外の入学者を総入学者の3割とすることを目標にするなど、総合型選抜や学校推薦型選抜を進める方向性が生まれました。
国公立・私立大学の最新入試形式動向!
大学入試における3つの方法である「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」の傾向を国立大学や私立大学ごとに見ていきたいと思います。
国公立大学では、「一般選抜」が主流。
国立大学では「一般選抜」に8割以上の人員が充てられていることからも、多くの受験生が「一般選抜」で大学に入学していることがわかります。但し、国公立大学も一般選抜に代わって拡大傾向にあるのは、総合型選抜・学校推薦型選抜です。
2024年度大学入学共通テスト志願者数50万人を切り、1992年以来32年ぶりに40万人台に落ち込みました。大学入試センター試験も含めると6年連続の減少という結果になりました。
2024年度の共通テスト志願者数は、491,913人。前年度より20,668人減少.
20,668人減少数は、コロナ入試の2.2万人に続く過去2番目の大きさだそうだ。
減少の中心は現役生。
減少理由として考えられるのは、以下の3つ。
➊高校3年生の人口の自然減の「少子化」
❷総合型・推薦型選抜で早く確実に合格を決めたいという「年内入試」への移行。
❸思考力系問題へ移行となり受験生が敬遠。
こうした背景から「共テ離れ」を現役生減少の要因と考えられる。
年度 | 志願者数 |
令和3年度 | 535,245人 |
令和4年度 | 530,367人 |
令和5年度 | 512,581人 |
令和6年度 | 491,913人 |
私立大学全体では、推薦型入試(総合型・学校推薦型選抜)の募集枠を通常では考えられないスピードで増やしています。
学校推薦型選抜が41.7%+総合型選抜が15.7%と全体の約60%近くが年内入試となっています。
例えば、早稲田大学は、推薦型入試(総合型・学校推薦型選抜)の募集枠を2026年までに全体の6割へ引き上げる目標を掲げています。
「総合型・学校推薦型選抜」の入学者が増加しているのは背景として考えられるのが・・・
➊筆記試験では難しい資質や能力を評価し、多様な学生を受け入れたいという狙いや、アドミッション・ポリシーに合致する志望者を多く受け入れるため。
❷少子化の波。
→大学側は早い段階でできるだけ多くの学生を確保したいと考えているようです。定員割れが起きている大学もあるわけですから、早い段階で生徒を確保したいと考え推薦型入試(総合型・学校推薦型選抜)の募集枠を増加させている。
❸私立大学一般入試の難化。
→個人的な見解で、基となるデータがあるわけではありませんが、これだけ私立大学で推薦型入試(総合型・学校推薦型選抜)の募集枠を増加すると、私立大学の一般入試がますます難化してくると思うのです。
文部科学省が進める「入学定員管理の厳格化」と相まって、推薦枠が増加すればそれだけ、一般入試の枠が減るわけですから、模試でA判定が出ていた大学にも全く受からないケースが出てくるわけです。
そういった点でも私立大学を志望校とする場合は、一般入試だけでなく、年内入試も含めて検討することが重要だと思います。
このように、国公立大学と私立大学では異なる傾向があります。
『3月入塾相談会』のご案内
未来義塾では、お子様のニーズやご家庭の要望に適切に対応するため、「個別入塾相談会」を保護者とお子様を対象に開催しています。また、無料体験も可能です。無料体験を受ける際には、お子様の学力や得意科目、苦手科目など、また家庭学習の状況や性格などを事前にお聞きし、体験時の指導に活かしたいと思います。
塾選びは、お子様の学習環境を整える上で非常に重要な役割を果たします。お子様が塾で学習に興味を持ち、継続できるかどうか、またご家庭の期待に沿った教育を受けられるかは、入塾前に確認しておくべき要点です。
この相談会は、お子様一人ひとりの学習スタイルや中学・高校受験に関する疑問や不安を解消する場としてご活用いただけます。保護者だけでなく、一度塾にお越しいただき、お子様について詳しくお話を伺いながら、当塾の指導内容などをご説明させていただければと思います。
個別入塾相談会を通じて、お子様と保護者が抱える不安や疑問を解消し、最適な学習環境を築いていくことを目指しています。お気軽にご参加ください。
日程:3月1日(金)~3月30日(土) ※各日曜日は休塾日ため相談会もお休みです。 時間:14:00~17:00(相談会は1時間程度)※土曜日は、14:00から実施します。 場所:みらい義塾 【募集人数】 ※満席になり次第申し込みをストップします。 新小4~小6満席まで、各学年残り2名 新中1満席まで、 新中2満席まで、 新中3満席まで、
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まずは、こちらのメールからお問合せ下さい。
未来義塾未来義塾https://miraigijuku.com/よくある質問/information-2/お問い合わせ愛知県蒲郡市にある一斉授業と個別指導のいいとこ取りをしたハイブリッドな学習塾「未来義塾」のホームページです。
過去3年間の大学合格実積
同志社大学・大阪公立大学・名古屋市立大学・愛知大学・Asia Pacific University of Technology & Innovation
『NEVER STOP LEARNING』学ぶことをやめないで!
塾の先生として、教育者として35年間変わらず子供達に伝えてきた想いがあります。できるだけ多くの子供達に、この『NEVER STOP LEARNING』学ぶことをやめないで!というメッセージを届けたくて、今回映像クリエイターに撮影を依頼して、MV(メッセージビデオ)を作成しました。
お母さん、お父さん。保護者の皆さん!是非、お子さんと一緒にこのMVを見て頂ければと思います。そして、見て頂いた後に、お子さんと一緒に「なぜ、勉強するのか?」お子さんの未来を変える、可能性を拡げるための「学び」の本質について、話をする機会を持って頂ければと思います。
(PS)MV開始、30秒あたりから音声が小さくて聞き取りずらくなります。外での撮影で声が上手く録音できませんでした。聞き取りずらい場合は、少しボリュームを上げて視聴下さい。
守田 智司
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