スーパーマジョリティからスーパーマイノリティへ
海外から戻り、改めて感じることがある。
中田さんもYouTubeで語っていたように、我々日本人は国内では「スーパーマジョリティ」としての立場にいる。
しかし、一歩海外に足を踏み入れると、その状況は一変し、我々は「スーパーマイノリティ」としての立場に転じる。
数値的な尺度で見てみれば、一目瞭然だ。
世界の全人口は約80億人(2024年時点)。
日本の人口は約1億2500万人なので、日本人は世界全体の約1.6%に過ぎない。
これは、数字で見ても分かるように、国内では日本人が圧倒的多数を占めているが、海外に出ると日本人は非常に少数派(スーパーマイノリティ)になることを示している。
例えば、アメリカやヨーロッパの都市では、日本人が全人口の0.1%にも満たない場合がほとんどだ。
要約
- 世界の人口に占める日本人の割合: 約1.6%
- 国内ではスーパーマジョリティ、海外ではスーパーマイノリティ という状況。
このように、日本国内と国外では、数字的な立場が大きく異なる。
マレーシアやシンガポールの街を歩いていると、多民族国家ならではの多様性が、まるで日常の風景の一部であるかのように、そこかしこに顔を出してくる。
様々な民族、言語、宗教が混在するその環境は、異国に立つ自分が持つ文化や言葉が、いかに稀な存在であるかを強烈に思い知らされる場所だ。
例えば、現地のレストランで食事を注文する時や、地下鉄に乗る時、あるいは両替所でお金を換える時。
片言の英語を駆使しながら、なんとか意思疎通を図ろうとする自分の姿が、どこか滑稽でありながらも、同時に新鮮であった。
これまで自分が「当たり前」と信じていたものが、異国の地では「当たり前」ではないのだという事実が、自然と心に染み渡ってきた。
日本という国の中では、我々は多数派としての安心感の中にいる。
自分の意見や立場が受け入れられることは、ほとんど疑う余地がない。
しかし、海外に出れば、その状況は一変する。日本的な価値観や言葉が、世界の広い舞台においては、少数派のものとなる。
そのギャップが、旅を通じて異国の空気を吸うたびに、心の中でじわじわと膨らんでいくのを感じた。
このギャップこそが、旅の醍醐味なのかもしれない。
自分の「当たり前」を揺さぶられ、異なる視点から世界を眺める機会を得る。
そして、その経験が、新たな視野を持つ自分を作り出していくのだろう。
その広がりこそが、また次の一歩を踏み出す原動力となる。
「スーパーマジョリティからスーパーマイノリティへ」。
その変容は、自分が誰であり、どこに立っているのかを改めて問いかけてくる。
貴重な体験だ。
だからこそ、これからも自分の殻を破り、新たな風景を探し求めていきたいと思う。
守田 智司
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