”2018年愛知県公立高校入試制度改訂の影響による動向の変化”を考察したヨ!
今日は、”平成30年度愛知県公立高校入試を振り返って”の続きをお伝えしていきたいと思います。
題して、「”2018年愛知県公立高校入試制度改訂の影響による動向の変化”を考察したヨ!」です。
最初に前置きとして・・・・・
このブログに本日記載することは、私個人の考察です。ご注意ください。あくまでも個人の見解であることを重ねてお伝え致します。
30年近く愛知県公立高校を見続け、現場の教壇に立つ親交の厚い他塾の先生方のお話を聞いたうえで、私の思うこと、感じたことをお伝えさせて頂ければと思います。
では、早速前回の続きです。
推薦入試と一般入試が同日に実施され、 受験者全員が「学力検査」と「面接」を実施するようになり、いったい何が変わったんでしょうか?
ズバリ!それは公立高校推薦入試の志願者数が激減したことです。
もうこれについては、ご存知の方も多いと思いますが、愛知県公立高校推薦入試の志願者数が激減したことです。
上記資料は、愛知県高校入試問題研究会の担当者の方に頂いたものです。
年度 | 募集人数 | 志願者数 | 合格者数 | 倍率 | 割合 | |
1 | 2016年度 | 44,960 | 13,093 | 10, 116 | 1.29 | 22.5% |
2 | 2017年度 | 44,474 | 11,622 | 9,259 | 1.26 | 20.8% |
4 | 増減数 | ▲486 | ▲1,471 | ▲857 | ▲0.03 | ▲1.7 |
5 | 増減割合 | 98.9% | 88.8% | 91.5% | ※ | ※ |
見ての通り、募集人数は2016年度が44,960人、2017年度が44,474人で、その差は▲486人。推薦入試の志願者数は、2016年度が13,093人に対して、2017年度が11,622人。その差は、▲1,471人。
募集人数がさして変化していないのに、志願者数が、1,500人近くも減少しているのは、ここ数年で初めてのこと。
ぉお!!(゚ロ゚屮)屮
志願者数だけ見ても、2014年度(13,558人)、2015年度(13,362人)、2016年度(13,093人)とこの3年間は、募集人に比例してなだらかに減少していますが1万3000人をキープ。それが2017年度入試制度が変更になったとたん、推薦入試志願者数が11,622人と前年と比べて大幅に減少しているのがよく解ります。
なぜ?推薦入試志願者数が減ったのでしょうか?
私のあくまでも個人的見解ですが、その理由は非常にシンプルで・・・・
以前の公立高校の推薦入試は2月の中旬に実施されていましたが、平成29年度からこれが変更に伴い推薦入試の面接試験が一般入試の面接と同一日に行われるようになったからです。
つまり、2月中旬に実施された時は、面接試験のみで学力試験が無く、また、合否結果も一般入試を受ける生徒達よりも約1ヶ月ぐらい早く発表されていました。推薦入試で合格した生徒は、中学校の卒業式を待たずして、自分の進路が決定していたわけです。
それが、2017年度から推薦入試の面接試験が一般入試の面接と同一日に行われるようになり、 推薦受験者も学力試験を受けることになりました。そうすると、推薦入試受験者は、一般入試の学力試験の他に推薦入試のための面接試験の準備もしなくてはいけません。
面接試験の準備を負担と考え、だったら推薦試験を最初から希望せず、学力試験のみに専念して合格を勝ち取ろうとする生徒が急増したと考えられます。
コレについて、皆さんのご意見を聞いてみたいですね!
では、2018年度の傾向はどうなったのでしょう?
ここで、昨年度の2018年度はどうだったのでしょうか?推薦入試志願者数、そして推薦合格者の人数は?2017年度から増えたのか?減ったのか?
この数値に関しては、私個人で、愛知県教育委員会の16ページにも及ぶ資料を見ながらひたすら電卓を叩いて計算してみました。もう、目をしょぼしょぼしながら、メチャクチャ時間がかかりましたね。(笑)
従って、この数値は手計算によるものです。もしかしたら間違っているかもしれません。保証致しません。そのことを充分考慮して読んで下さい。また、ご自身でも計算されることを強くおススメ致します。(笑)
全体合計(普通科・専門学科)
年度 | 募集人数 | 志願者数 | 合格者数 | 倍率 | 割合 | |
1 | 2016年度 | 44,960 | 13,093 | 10, 116 | 1.29 | 22.5% |
2 | 2017年度 | 44,474 | 11,622 | 9,259 | 1.26 | 20.8% |
3 | 2018年度 | 43,774 | 11,339 | 9,073 | 1.25 | 20.7% |
4 | 増減数 | ▲700 | ▲283 | ▲186 | ▲0.01 | ▲0.1 |
5 | 増減割合 | 98.4% | 97.6% | 97.8% | ※ | ※ |
2018年度と2017年度、二年連続で推薦入試志願者数が1万1000名台で推移しているのが解ります。
二年連続で推薦入試志願者数が1万1000名台で推移
志願者数が2年連続で1万1000名台で推移しており,やはり入試制度改訂の影響による動向の変化と思われますね。
推薦入試の志願者数が明らかに減少していることが、現在愛知県公立高校入試での動向です。これをチャンスと考えるのか?そうで無いと考えるか?は、受験生とそのご家族の判断に委ねられます。
どうせ学力試験を受けるのだから、学力試験に専念して合格したいと思うのであれば、推薦入試は視野に入れず受験すればいいですし、否、どうせ学力試験を受けるのだから、チャンスを拡げる意味でも推薦入試を受験しようでもいいと思います。
また、志望校によっても推薦入試を受けるべきか?そうでないか?も変わってきますよね。例えば、専門学科の工業高校、商業高校なのか?大学進学を見据えた普通科進学校では、大きく違ってくると思います。
その辺についての選択は、まず最初に自分の志望校について調べ、その後で各家庭で通われている塾の先生や学校の先生に相談されると良いと思います。
未来義塾では、今年の高校進学説明会で私の考えと、ご家族で考えることができるように各高校について詳しくお伝えしたいと思います。ご期待下さい。
やっとこの記事を更新できて安心したというか、よかったです。随分準備もしたし、暖めていた記事でした。
あくまでも私個人の考察であり、コレを読んで頂いている各ご家庭の皆様にこれからの入試を考える上での参考にして頂ければ幸いです。
それでは、今日はこの辺で失礼致します。
守田 智司
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