イングリッシュ、シングリッシュ、そして、マングリッシュの洗礼– 言葉のカオスを楽しむ旅

 

 

旅の醍醐味の一つは、言葉の壁を感じ、そこを越えていく瞬間にある。

 

シンガポールの「シングリッシュ」に続いて、マレーシアで「マングリッシュ」の洗礼を受けた出来事をいくつか記しておこう。

 

 

まずはスターバックスでの一幕だ。

 

 

日本のスターバックスでは、一度も経験したことのないステップを踏まなければ、コーヒーを手にすることができなかった。

 

頼んだのは、Salted Maple Oat Milk Iced。

 

カウンターでサイズを聞かれた後、「ユアネー」と声が掛かる。

 

最初は「ユアネ?」何を言っているのか分からない。

 

聞き直しても同じだ。

 

「ユアネ?」と数回繰り返されるが、さっぱり理解できない。

 

すると隣の店員が「ユアネイム」とゆっくり言ってくれて初めて意味が通じた。

 

名前を聞かれていたのだ。

 

どうやら、受け取る際に間違えないように、名前をタグにして貼り付けるためらしい。

 

 

 

だが、「ネイム」が「ネー」と聞こえてしまうこの発音は、厄介だった。

 

後で知ったのだが、どうやらこの名前を呼ぶスタイルは、本場アメリカのスターバックスでも採用されている仕組みらしい。

 

マレーシアでも同じシステムとはいえ、英語がマングリッシュの影響を受けているため、その発音を聞き取るのはなかなか骨が折れる。

 

 

次は駅の窓口

 

次の試練は、駅の窓口でタッチ&ゴーのカードをチャージする際だ。

 

タッチ&ゴーとは、日本でいう「スイカ」みたいなもの。

 

チャージをする際に、クレジットカードが使えるか尋ねると、駅員さんは「使えるよ」と笑顔で答えてくれた。

 

次の瞬間、彼が「ハウチ?」と聞いてきたのだ。

 

「ハウチ」? 聞いたことがない。

 

マスクをしていたこともあって、さらに聞き取りづらく、何度も聞き返してしまった。

 

やり取りは、まさに手探りの状態。

 

僕が理解できないと知ると、駅員さんはゆっくりと話してくれた。

 

その中で、ようやく「リンギット」という単語が耳に飛び込んできた瞬間、ようやくピンときた。

 

「ハウマッチ?」と言っていたのだ。

 

安心して「10リンギット」と答え、無事にチャージは完了。

 

通じないことが通じるまでの不安は、何とも言えないものだった。

 

しかし、その瞬間、彼の優しい笑顔が何より印象に残った。

 

この駅員さんの笑顔は、この旅行の中で最も美しく、最も素敵な笑顔だった

 

言葉では苦労したけれど、彼の人間性や親切さがこちらにも伝わり、そのやり取りに癒された。

 

この経験を通して、言葉の壁を感じながらも、人とのつながりや優しさが何よりも大切だと改めて思わされた。

 

 

 

マングリッシュ(Manglish)とは?

 

マングリッシュ(Manglish)はマレーシア英語の一種で、主にマレー語、中国語、タミル語などの影響を受けているため、発音や文法がイングリッシュ(標準英語)と異なることがあります。

 

以下に、いくつかの簡単な単語を使ってマングリッシュとイングリッシュの発音の違いを説明します。

 

1. “Name”(名前)

  • イングリッシュ(English): 「ネイム」
    • “A” の音が「エイ」と伸び、”M”もはっきり発音されます。
  • マングリッシュ(Manglish): 「ネーム」や「ネム」
    • “A”の音が「エー」に近く、やや平坦に聞こえることがあり、”M”が少し弱くなることもあります。

 

2. “How much”(いくら?)

  • イングリッシュ(English): 「ハウ マッチ」
    • “How” は「ハウ」とはっきり発音し、「Much」の “CH” 音は柔らかい「ッチ」と発音されます。
  • マングリッシュ(Manglish): 「ハウ マッチ」や「ハウ マッ」
    • 発音は全体的に平坦で、時には “Much” の “CH” の音が弱くなり、「マッ」のように聞こえることもあります。

 

3. “Can”(できる)

  • イングリッシュ: 「キャン」/kæn/
  • マングリッシュ: 「ケン」/kɛn/
    → 母音が短く発音され、語尾の「n」が強調されることが多いです。

 

4. “What”(何)

  • イングリッシュ: 「ワット」/wɒt/
  • マングリッシュ: 「ワッ」/wʌt/
    → 末尾の「t」が強く、短く発音されることが多いです。

 

5. “Sorry”(すみません)

  • イングリッシュ: 「ソーリー」/ˈsɒri/ or /ˈsɔːri/
  • マングリッシュ: 「ソリ」/ˈsɔːri/
    → 「r」の音が弱く、短縮された発音になります。

 

6. “Later”(後で)

  • イングリッシュ: 「レイター」/ˈleɪtər/
  • マングリッシュ: 「レタ」/ˈleɪtə/
    → 「r」の音が消失し、イギリス英語に近い音になりますが、より短く聞こえます。

 

マングリッシュでは、文法や単語の省略、簡略化が多く、また地元の言語のリズムや抑揚が影響しているため、発音が独特です。

 

 

これからは、訛りのある英語も学んでみるのも悪くない

 

※クアラルンプールに最近オープンした、アップルストア!

 

 

現在、世界の人口は約80億人です。

 

このうち、約17.5億人が英語を話すとされています。ここから、英語を話す人々の割合を計算すると、約22%の人が英語を話していることになります。

 

さらに、その17.5億人の英語話者のうち、ネイティブスピーカーは約3.9億人。

 

これを17.5億人全体に対する割合で計算すると、ネイティブスピーカーは英語話者の約22%となります。

 

ここからわかることは、英語を話す人々の中でネイティブスピーカーは約2割(22.29%)に過ぎないという点です。

 

つまり、残りの約8割の英語話者は、第二言語や外国語として英語を学んでいる非ネイティブスピーカー。

 

この大多数の人々は、それぞれの母語や文化的背景に影響されたアクセントや発音の違いを持って英語を話しています。

 

そうやって考えると・・・・

 

世界中で英語が共通言語として使用されているため、必ずしも完璧な発音である必要はなく、通じることが最も重要だと思いました。

 

異なるアクセントや発音に慣れることが国際的なコミュニケーションでは不可欠なのでしょう!

 

 

 

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守田 智司

愛知県蒲郡市にあるハイブリット学習塾/未来義塾の塾長。10代で愛知県から大阪、東京まで自転車で走破!大学中は、バックパック1つで、アメリカ1周。卒業後、アメリカ・アトランタにて「大工」を経験。帰国後15年間、大手進学塾の教室長・ブロック長として教壇に立ち、2005年独立。 大型自動二輪、小型船舶2級免許所得。釣り、ウォーキングが好き!作家は、重松清さん、音楽は、さだまさしさんが好き。「質より量より更新頻度」毎日ブログを更新しています。